針ノ木タイトルロゴ

針ノ木雪渓は、標高差1000m以上の滑降を日帰りで楽しめるダイナミックな雪渓です。滑り納めのコースとして人気があり、この日も扇沢駅の駐車場は満車です。

AM.8:30 1500m堰堤
今年は雪が異常に少なかったのかデブリが全くありません。先週の乗鞍もそうでしたが、こんなに雪の少ない5月は初めてです。

沢床を坦々と詰めて行くと、2200m付近でマヤクボ沢が右手から入ってきます。いつもはマヤクボ沢へコースを取って針木岳ピークを目指すのですが、今回は針ノ木峠を目指すことにしました。遠目に見ていると針ノ木峠への斜面の方がマヤクボ沢を詰めるよりもかなり楽なように見えましたが、登るにつれ大差のないことが分かりました。
息を切らせてやっと峠に立ちます。

AM.11:50 針ノ木峠着。

針ノ木小屋
峠の針ノ木小屋。手前七倉岳、右船窪岳。遠景は槍穂高。
峠にたどり着いてすぐに今登ってきた斜面をひと滑りします。かなり急ですが雪の状態も良くいい感じです。このところ私の仲間は細板に凝っていて、この針木岳もクロカンスキーで挑戦です。テレマークの道具がアルペン並になってしまったので、もう一度素朴なテレマークの良さを取り戻したいようです。革靴と細板で滑る事は大変ですが、雪をよりダイレクトに感じられて面白いとのこと。(私はもう無理)
マー
針ノ木峠からひと滑り。skier.Ma-
ski-Peco
針ノ木岳を目指す場合、峠から稜線伝いにもうひと登りあります。ピークには何度か立っており、針ノ木谷(黒部側)がなかなか良いとのことで、今回はピークに行かず黒部湖方面へのスキー滑降にしました。滑り出しはかなりの急斜面、失敗するとなかなか止まりません。

振り返る稜線方向は大岩が並んでいて迫力があり、雪がもっと白ければとてもきれいだと思います。

峠方面に大岩が並んで迫力のある景色。skier.Peco
ペコ
七倉・船窪を正面に急斜面を滑り降りるエキサイティングな一瞬ですが、急斜面は意外に長く続きます。プラブーツ&ワイドスキーの私でもこの斜面をNo Breakで滑り降りる事はできず、革靴・細板の仲間達は全能力を駆使して、さぞかし楽しい事だったと思います。
skier.Peco
聞くところによると、例年はもっと状態は良いそうで、また来シーズン来なくてはなりません。
オスバチ
標高差100m程の急斜面が過ぎると適度な斜度に変わりますが、雪の状態はかなり厳しいものとなりスキーは滑らなくなります。細い沢状にコースは導かれ、今回は2200m付近で終了としました。
こちら側へは他に誰も滑り降りて来ず、
満車状態の扇沢駐車場からは想像できないほど静かです。
skier.Osu-Bati
休憩
ゆっくり休憩し標高差350m程を登り返します。峠直下の100mはツボ足が有利です。キックステップがやりにくいテレマークブーツには10P以上のアイゼンが心強い味方になります。適当なものを手に入れて必ず携行したいものです。(針木岳には必携です。革靴・細板の場合はポリシーというものがあると思いますので、慎重に判断してください。)
2200m付近で大休止。静かです。
俳句-Osu-bati
PM.4:00 針ノ木峠着。
日は長くなったとはいえあまりゆっくりしていられません。私達がこの日の最終スキーヤーです。しかし、皆なごり惜しくひとつゝターンの感触を楽しんでいます。また雪がやって来る迄、しばしスキーとはお別れです。
「素朴なテレマーク」に立ち帰ろうとする流れは、あまりに道具に頼りすぎてしまった反動でしょうか?
私の仲間だけの事ではないような気がします。
忍者-Mesu-bati
PM.5:00 1500堰堤着。
オット!忘れちゃいけない!
Teremark忍者.Mesu-bati