中ノ湯ベースの二日目は、その山スキー記録をほとんど見ない安房山にトライしました。
乗鞍と穂高の間にありその存在すら意識しない山ですが、
2219.4mとなかなかのものです。
ピークから北へ延びる尾根を登りに使おうということでスタートしました。
AM.8:45 中ノ湯出発。
昨日同様、まず安房峠方向へ向かい1620mコルの少し手前から尾根に取り付きます。しかし取り付き点あたりは壁のようになっており、いきなりスキーを外しブーツを蹴り込んでという、はなはだ煩わしい登りになってしまいました。ガサガサにクラスとしている雪面の上に新雪がのっており、スキーのシールは滑りまた剥がれ、ツボ足にすれば深みにはまり戦意喪失です。この模様については晴航雨読氏が「サダコ尾根の呪い」としてWebにupしていますので、詳しくはそちらで。
AM.10:45 1830m鉄塔着。
そんなこんなで何とか悪場をやり退けたのですが、まだまだ400m程の登りがあります。
そして標高差だけではなく、いやらしい登りは続きました。こんな登りは久しぶりで、最近あまりお目に掛からなかったのですが、奥美濃の山では当たり前のことです。以前は大して気にもなりませんでしたが、このところ楽をしているのでしょうか?
AM.11:00 1911m標高点着。
この標高点のすぐ南が沢の源頭になっており、ここから目指す安房山の全容が見渡せます。こちらから見る安房山はゆったりとし、何かを見せつけるようなこともなく堂々としています。こんな穂高のそばに位置していなければ、きっと人気が出るのではと思います? 角度も落ち着いてきて坦々と行けそうです。
安房山全景(1911m付近より)
2070m付近
カンバ
2050mから2100m辺りのわずかな区間ですが、
とても雰囲気のある感じの良いところでした。
弱々しいカンバが細い枝先まで雪化粧をしており、
時おり薄日が差す程度で白くもやっているこんな日は、
雪の精がどこかで私達を見つめているような・・・。
とても繊細な景色でした。
安房山ピーク
PM.0:30 安房山ピーク着。
気持ちの良い登りはほんのわずかで終わり、
頂上直下は登り出しの時と同じようにスキーを外しもがきながらの登りとなりました。
ガスに包まれ展望など何もありませんが、
やはり頂上まで行って良かったと今思っています。ただピークハントとして満足できたのではなく、それはこの安房山の雪の精に出会えたからでしょう。
南北に細長い安房山ピーク Back of Osu-Bati

さていよいよダウンヒル開始です。
コース幅を広くとることはできませんが、
さすがに上部の雪の状態は良く、
とても気持ちの良い滑りになりました。
skier. Osu-Bati
ピークから1900m辺りまでは尾根がらみにコースを取り、1900mからは中ノ湯方面への沢を滑ることにしました。しかしこの沢は最後までかなり角度があり、小さいものですがデブリも出ていました。幸い何事もなく通過できましたが、ある程度雪が安定しているときでないと危険です。スピーディーに少数メンバーで滑り降りる時のみ利用可能かと思います。
猛烈!メスバチ
猛烈! またしてもMesu-Bati