今回も岐阜県の最西端エリアである揖斐川町坂内(旧坂内村)の薮山です。
休業中の遊ランドスキー場から丁子山と湧谷山を登りました。
この山名の読み方には色々あるようで、一度調べてみると面白いかもしれません。
丁子山について私は「ちょうず」と読んでいましたが、どうも覚え違いのようで、「ちょうじ」と読む人が大多数です。
この二つの薮山は15年程前は輪カンで、5年程前はMTBで登っています。
AM . 9 : 00 道の駅「さかうち」出発。
豪雪の今年、スキーに来る度新雪に恵まれています。
西濃エリアで良い雪に出合うことは希で、新雪であっても水分が多く、2日もすればコテコテの雪になってしまうことが多いのです。降雪直後のみフワフワの新雪を楽しむことが出来ます。
この日は8時過ぎに坂内村に入ったのですが丁度除雪作業中。積雪の為極端に狭くなった道に駐車することが出来ず、道の駅の除雪作業終了を待っての出発になりました。道の駅から遊ランドスキー場まで2km程あり広瀬集落の中を歩いていきます。明け方まで降雪があったようで、人々が朝から除雪作業に追われていました。屋根から雪が面白く垂れ下がっていました。勿論住んでいる人にはそんな呑気な話しではありません。小さくなって通り抜けました。
AM . 9 : 30 遊ランドスキー場着。(285.6m)
遊ランドスキー場手前約1km地点が昨日の除雪最終点のようで、一台車が停めてありました。
そしてそこから新しいスキーのトレースが! 2人組か?
今年はラッキーです! またまたラッセル泥棒を楽しめそうです。
スキー場ハウス付近からこれから向かう丁子山が見えています。
(最奥か? 湧谷山はその後ろに隠れていると思います。)
スキー場内は15〜20cm程のラッセルです。新雪といえども大変です。先行者に感謝!
ゲレンデtopからいよいよ山に入るのですが、私の予定していた取り付き点ではなく、
そして夏道でもなく、一番急登になるかもしれないコース取りをしていました。
予定のやや緩い尾根は沢の北側にあり、今から変更するのは面倒です。
そして何よりもこのラッセル! もっと深くなりとうてい独りで登り切れそうにありません。
急登になりそうですが「ラッセル無し」に賭けました。(ハズカシ)
ヤブを20mも行かぬ内にヒザ程のラッセル箇所も出てきました。
また直登ぎみの部分が多く、ラッセルを辿るだけでも大変です。 
煩わしいヤブの濃い登りが続きましたが、
800m付近で夏道のある尾根が左から合流し、気持ちの良いブナの尾根になりました。
夏道はMTBで経験があり、この辺りのツヅラ折れは強烈に覚えています。
ラッセルはこの急な尾根を直登ぎみに登っています。
情けないことに私は何度も滑り落ち、
あるいはジグザグに角度を緩めねばなりませんでした。
一体どんな人達なんだ!!
AM . 11 : 30 丁子山頂上着。(1011m)
「こんにちは。」
2人の若い男性が休んでいました。
「ラッセルありがとうございます」
私は最敬礼しました。
ふざけてではなく心から頭が下がりました。
このラッセルが無ければ完全に無理。
聞けば7時頃のスタートだそうで、
私より2時間多いアルバイトになったようです。
「ファットスキーは沈みにくく、幅広のシール面は利きが良いので急登でき、下りだけでなく登りにも有利なのです」と謙遜。
私が湧谷山まで行くというと、さすがに彼等はここまでとのこと。
「精魂尽き果てた」という感じでした。
「ラッセル泥棒」の後ろめたさがありますが、素直に湧谷山に向かいました。
大したラッセルも無く、

AM . 0 : 00 湧谷山頂上着。(1079.7m)

南に金糞岳のゆったりした姿が望めました。
先ほどの2人は坂内から金糞岳をやったそうです。
一般ルートの滋賀県高山キャンプ場からも長い道のりですが、
揖斐川町坂内広瀬からは長い林道と徒渉があり、なかなかやっかいなルートです。
さすがですね。

お茶を一杯のみ下山に掛かりました。

途中10人程の輪カンパーティーと擦れ違いました。
滑りは雪の状態が良く、下手な私でも何とかなりました。
ただ標高が下がるとさすがにコテコテ。 それでも今日はかなり良い方では?

PM . 1 : 20 遊ランドスキー場下部着。

PM . 1 : 50 道の駅「さかうち」帰着。
まだ雪下ろしの続く集落を帰っていく時、
老夫婦がハシゴをヨロヨロと大雪の屋根に立て掛けようとしていました。
自分達で雪下ろしをしようというのか?
胸のつまる思いでした。