先週、林道通行止めごときで行けなかった願教寺山にトライしました。
天気は下り坂、昼までが勝負です。

AM . 4 : 40 白山中居神社駐車場出発。(720m)
今日はぬかりなくMTBでの林道アプローチ。
うす暗い中、ヘッドランプを灯して走り出しました。

AM . 5 : 25 石徹白の大杉・銚子ヶ峰登山口着。(960m)

18年前にこの林道を徒歩でアプローチしたのですが、当時の記憶はなく、今朝見る石徹白川が太い流であることが意外でした。魚影の濃さは知りませんが良い感じの流です。途中、単独テレマーカーのバイクに追い抜かれました。小さなザックにCampのアックス。達人に違いありません!
私と同じ願教寺山であれば心強いのですが・・・?

除雪は石徹白大杉登山口までと思っていましたが、その先もまだ続いていました。どうも大規模堰堤工事の関係に思われます。お陰で大滝の上の危険なトラバース区間も遊歩道状態となりました。
ただし、舗装路からダートに、それも滅多に出合わないズブズブの泥んこ道。
先のテレマーカーはヘッチャラなのか?!!!私は半泣きでした。
除雪は嬉しいがこのドロドロは・・・。緊張のトラバースの方がましかも・・・?

AM . 6 : 00 石徹白川左岸林道1088m
       除雪終了点バイクデポ。

先着のCannondaleが灌木に立てかけてあり、私も隣りに置かせてもらいました。やっと雪の上を行けます。

シールを貼って歩き始めると、すぐに笠羽谷出合の橋でした。橋の西端から対岸へは雪がつながっておらず、石伝いに徒渉しなければなりません。

下調べが甘く、ここで徒渉があるとは思いませんでした。川床の石の配置は、パッと見なんとか行けそうに思えます。恐るゝ石の上に足を置くとヌルッ、慌てて足を引きました。それでも一歩二歩と進んだのですが見た目以上に微妙で難しく、川床の中央からはとうとう腹這い、文字通り「這々の体」で対岸へ。私の短足が根本的に問題なのですが、こんな危なっかしいことはイケマセン!流に足を入れても良いような対策を考えて来なければ。皆はどう徒渉しているのか?
このポイント以外には考えにくく・・?
AM . 6 : 30 徒渉完了。
徒渉ポイントから直ぐに上の台地に登り、谷に沿って北西方向に行きます。

AM . 6 : 55 願教寺谷二股着。(1160m)
二股からは、よも太郎山・願教寺山方向の谷を目指します。二股の分岐点でも徒渉出来そうでしたが、
先のこともあり適当なスノーブリッジを探して上流へ。しばらく行くと良さそうなポイントがあり
簡単に徒渉出来ました。この辺りキャンプなんかしたらとても良い感じです。少し休憩。

ー願教寺谷右俣ー
ー日岸山北東面ー
本日の予定滑降コース、願教寺山topから真南に下りている沢の入口が見えてきました。
沢床に笹藪が出ている様に見えこの沢の右岸稜線を行くことにしました。
しかし、この頃から黒雲が空を覆い出し急速な天候悪化。
ー日岸山  ー  よも太郎山ー
沢床を覗いてみると笹藪は山ヒダに露出しているものの沢心の雪はつながっています。
風を嫌い下へ滑り降りました。
沢心を詰め、
AM . 8 : 20 願教寺山頂上東肩1650m着。
あとひと息というところまでやって来たのですが、ここにきてガスの中。
昼までは大丈夫なはず?チョット早すぎます。回復を待ってしばし待機。

しばらく待っても回復の兆しはなく、というよりドンドン悪くなります。
快晴・絶景はあきらめ、「目と鼻の先」の頂上に向かいました。
頂上直下東肩には熊笹が多く、西肩に登った方が良かったかも?
さすがにここからはピッケル&アイゼン。ほんの一部ですが四つん這いにもなりました。

AM . 8 : 50 願教寺山頂上着。(1690.9m)
下は願教寺山頂上証拠写真、これではどこの山だか分かりませんね。

手早くシールを剥がし、

AM . 9 : 05 下山開始。
もちろん氷化しており手に負えません。ガリガリ横滑りキックターンで行きます。
少し角度が緩み、斜滑降にも飽きて来たのでターンしてみましたが敢えなく失敗。
一瞬ですが猛烈なスピードで滑落、10〜20mコントロール不能に。ああ、こわかった。
もっと慎重でなければイケマセン。大怪我が無くてもスキーをこわせば行動不能に・・・。
面倒でも安全圏まで斜滑降キックターンを繰り返しました。好天ならば素晴らしい斜面です。

AM . 9 : 20 願教寺谷出合い着。(1300m)
ターンを楽しめたのは標高差100m程位か?是非好日に再チャレンジしたいと思います。
ここからしばらく良い感じのツリーランになりました。
ただ、チョット気が緩んで小さな沢の割れ目に落ちてしまい、本当に肝を冷やしました。
辛うじてスキーが木に引っ掛かり穴の端に抱きつくことになった為、幸運にも無傷。
しかし、まだあのおっかない徒渉があり、もう一度気を引き締めます。

AM . 9 : 40 笠羽谷出合いの橋着。(1090m)
今度も腹這いで徒渉。二度目でも難しさは変わりません。
すぐそばの河原でビール休憩しました。もう危険箇所はなくホッとします。

20分の休憩後、すぐ下で自転車を回収し、泥んこ道を下ります。
石徹白の大杉登山口からは舗装路となって快走、途中山水が出ているところで自転車を洗い、

AM . 10 : 45 白山中居神社駐車場帰着。(720m)
天気が今ひとつだったことが悔やまれますが、
石徹白最奥の願教寺山のピークを踏むことが出来ました。
次回は大滝上の危険区間と徒渉の対策を考えて来なければと思います。

アプローチの林道ですれ違った達人篠崎さんは2013年5月8日永眠されました。
心より心よりご冥福をお祈り致します。